【ハグドッグの想い】12月の慰霊碑に誓う、小さな命への愛と継続的な活動
- Be Lav
- 12 時間前
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年の瀬を迎え、今年も残すところあとわずかとなりました。ハグドッグでは、毎年12月になると、ある場所へ足を運びます。

それは、かつて動物管理所があった場所に建てられた慰霊碑です。
私たちハグドッグが愛護センターでのボランティアトリミング(ボラトリ)を行うようになってから、慰霊碑に手を合わせるのはこの12月だけとなりましたが、ここに来るたび、この活動を始めた20年前の原点を鮮明に思い出すのです。

20年前の原点:過酷な環境でのトリミング
オーナーのMISAKOがたった一人で動物管理所へ向かい、ボラトリを始めた頃、収容される動物たちの環境は想像を絶するほど過酷なものでした。
当時は、犬猫のためのトリミング設備や環境など全く整っていませんでした。
冬の凍てつく寒さの中でも、暖房は効かない。排泄物を洗い流すために、ハイターと水を撒いていたモルタルの床は、触ると氷のように冷たいのです。

そんな場所でも、収容犬たちは懸命に生きていました。その澄んだ瞳を見るたびに、「早くここから出してあげたい。幸せにしてくれる家族に繋いであげたい」という、切実な願いが込み上げてきました。

シャンプー台はおろか、シャワー設備すらない小部屋。
私たちは、洗面台に大きな桶を設置し、給湯器からお湯を汲み、スタッフ総出でバケツリレーをしてシャンプーをしていました。
大きなスタンドドライヤーの持ち込みはできず、小さなハンドドライヤー一つで、震える体を長時間かけて乾かしていました。

今振り返ると、「よくあんな環境で、トリミングをしようと考えたな」と思うほどです。
それは、何よりも「一頭でも多く、綺麗にして送り出してあげたい」という、ただその一心だったからです。

「ずっとのお家」ではない場所
現在、愛護センターの環境は大きく改善されました。
収容された子たちが安心して過ごせるよう、環境整備が徹底されています。
また、多くのボランティアさんたちの協力で、十分なお散歩や社会化の時間まで与えられています。

センターで暮らす子たちは、たくさんの人に可愛がってもらい、ご飯に困ることなく、一見すると幸せそうに見えます。
ですが、私たちは忘れてはいけないのです。
ここは、「ずっとのお家」ではないのです。
収容できる頭数には限りがあり、センターに入れない子たちは、譲渡会に参加する機会さえ失ってしまう現実もあります。
だからこそ、今いる子たち一頭一頭に、チャンスの光を当てる必要があります。

譲渡会で輝くためのハグドッグ継続的な活動
私たちとボラトリ仲間は、この大切な「チャンス」を作るため、毎月欠かさず愛護センターへ通っています。
目的は、収容された子たちを丁寧にシャンプーし、美しく整えること。

譲渡会で里親希望の方の目に留まるよう、清潔で魅力的な姿に変身させることです。毛がもつれていたり、汚れていたりするだけで、新しいご縁を逃してしまうかもしれないからです。

今は、別府のアニマー湯(マイカイ)のスタッフさんたちもこの活動に協力してくださるようになり、本当に心強く、助けられています。
ボラトリは、単に犬を洗う作業ではありません。
それは、彼らが新しい人生を踏み出すための、大切な準備であり、愛を伝える時間です。

もう12月。冷え込む季節を迎え、私たちは強く願います。
この子たちが、今年こそ新しいお家で、そして優しく温かいご家族と一緒に、穏やかな年越しを迎えられますように。

ハグドッグは、これからも小さな命を繋ぐための活動を続けてまいります。皆様の温かいご理解と応援を、心よりお願い申し上げます。
しっぽを振って通えるようになるトリミング
グルーミングサロンHUGDOG







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